ホルスの槍≪号外≫
エジプトの魔術的神話空間 Vol.10‐1春・夏号

I∴O∴S∴ Ra-Hoor-Khuit Temple No.2, 2001


(2)コメント

 二年ぶりぐらい(?)のI∴O∴S∴の機関紙の新刊。日本で魔術研究をする以上是非とも定期購読したい。
 団の方にお聞きしたところ編集長が代替わりしたり、コピーから卒業したりといろいろあったらしい。以前の号と比較するとプリンターの性能の向上か、はたまた外注の成果か印刷が綺麗になっているのが分かる。
 注文方法はI∴O∴S∴のWebページを参照してください。だだし、発行部数が少ない為、この号が入手できるかに付いては編集部に問い合わせて欲しい(註1)。料金と支払方法は四回分2千円(送料込み)を無記名の定額小為替にて編集部に郵送。

 問題の内容だが、エジプト神話がメインであり、新編集長RF氏の原稿は出だしも面白くエジプト神話について簡明に述べている。そして、中級以上の学習者にとっては最大の「売り」は西洋魔術の日本における第一人者の一人、同団主宰の秋端勉氏こと学習主任M.E.S.A.の記事「カルデア神託」である。GDでよく聞くカルデア神託(註2)について日本語で読める資料として大変重要であり、この記事で日本の魔術学習者の知的レベルが一段階上がるだろう。

 ちなみに、私も以前このMLに投稿した「小五芒星儀式小考」に若干の手を加えたものを投稿している。購入した人は感想を知らせして欲しい。私の小考はたいしたことは書いていないが初心者にはそれなりに参考になると思います。また、国内魔術団体事情に当MLを紹介していただきました。
 国内魔術団体事情は色々と情報を募集しているので団体を作っている方などはI∴O∴S∴にコンタクトを取ると団体や機関紙の紹介をしてもらえると思う。私も昔はI∴O∴S∴の機関紙で紹介された機関紙などに購入申し込みをしたものです。当時は、と言ってもごく最近ですが、『ホルスの槍』が私の唯一の情報源でした。

 最後に、今回の号と従前の号との顕著な変化について述べる。私の見るところ以前の『ホルスの槍』は参考文献などについて正直学習者にとって不親切な面があった。しかし、今回は参考文献表などが充実している。学習者にとっては参考文献を辿って検証でき好ましい変化である。

(註1) Webページは ここ
(註2)「火の技を治めし祭司は荒れ狂う海に清めの水を撒かねばならず」とか、主の賛歌などがカルデア神託には含まれている。GDが使用したのはウェストコットの『ヘルメス選集』版と思われる。カルデア神託自体『選集』出版前は外陣の副講義文書だった。

(3)目次

巻頭言 編集長
西洋魔術とエジプト神話 R.F.
アンク・フ・ナ・コンスーの銘碑 Hocuspocus
小五芒星儀式小考 TRK
小五芒星儀式小考に寄せて M.E.S.A.
ヒエログリフで遊ぼう Hocuspocus
カルデア神託 M.E.S.A.
国内魔術団体事情 編集部
Book Review 編集部
春分儀式レポート 編集部
編集部からのご連絡 編集部
以上

(初出:01/08/01,No.615 )
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作成者: TRK
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