タロットの番号と帰属のメモ(GD)


  以下は、現在最もポピュラーと思われる「黄金の夜明け」団の対照表である。この対照表では、愚者を先頭に出し、8⇔11を交換している。
 また、対照表で示される単字・複字の区別や、単字に四大を配属等の基本的な形式、アイディアは「形成の書」に由来するが、個々の配属は「形成の書」に直接由来しない。

 「黄金の夜明け」団の、Tarotと、ヘブル文字、四大及び占星術記号の照応、との対応は、GDの魔術システムの最秘奥ともいうべきものであり、暗号文書に由来し、かつ、他のいかなる魔術団体及び魔術システムにも見受けられない独特のものである(Carroll Pork Runyon "Secrets of the Golden Dawn Cypher Manuyscript"P.151参照)。

 なお、この配属は、暗号文書(フィロソファスの儀式)において、"To write in yetziratic le(t)(t)ers"として紹介されているため、「形成の書」に直接は由来しないものの、現在でも伝統的にYetziratic Attributions(イェツィラー帰属)などと称されている。

 最後に、この対応表の作成者は、文字からこの帰属を導いたというよりも、形成の書の対応を意識しながら、個々のTarotのKeyの特性から個別具体的な帰属を導いたのではないかと、私は想像している。傍証とするには弱いが、暗号文書でも、へブル文字の対応表ではなく、Tarotのアトリビューションとして最初に紹介している。

Golden Dawn
PathNoTarot TrumpLetterSymbol
110The Foolish ManAlephAir
121The JugglerBethMercury
132The High PriestessGimelLuna
143The EmpressDalethVenus
154The EmperorHeAries
165The HierophantVauTaurus
176The LoversZayinGemini
187The ChariotChethCancer
198(11)Strength(Justice)TethLeo
209The Hermit(Prudence)YodVirgo
2110The Wheel of FortuneKaphJupiter
2211(8)Justice(Strength)LamedLibra
2312The Hanged ManMemWater
2413DeathNunScorpio
2514TemperanceSamekhSagittarius
2615The DevilAyinCapricorn
2716Tower Struck by LightningPeMars
2817The StarTzaddaiAquarius
2918The MoonQophPisces
3019The SunReshSol
3120Last JudgmentShinFire
3221The UniverseTauSaturn


 後、著名なものとしてクロウリーによる「されどツァダイは星にあらず」の『法の書』による啓示に基づく「皇帝」=ツァダイ=白羊宮=第28番目の小径、「星」=ヘー=宝瓶宮=第15番目の小径の置換がある。
 さらに、ホールやグレイ、エイカドらも異なる配置を我々に提供している。
 しかし、これらは、興味深く、GDの帰属と比較対照した場合示唆に富むかもしれない。しかし、それは、GDの帰属を使っている我々にとって、GDの帰属そのものを直接探究することよりも、間接的で、利益が相対的に小さい。したがって、本ページではこれを取り扱わないことにしたい。興味がある者は、いずれも邦訳があるので、興味がある方は彼らの著作を直接手に取ってもらいたい。
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作成者: TRK
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